「残高を消す」という言葉は、経理をやっていると出てくる用語です。
でも初めて聞くと、何を言っているのか分かりません。私も最初聞いたときは、意味が分かりませんでした。
残高を消すとは、どういうことをいうのか、源泉所得税を例に説明してみます。
源泉所得税は納付したときに残高が消える
源泉所得税は、給料を支払うとき、給料から天引きします。給料を支払った会社としては、源泉所得税を預かったことになります。
仕訳でいうと、こんな仕訳になります。
源泉所得税は、原則、預かった月の翌月10日までに納付する必要があります。預かった源泉所得税53,000円は、納付したときにゼロになります。
預り金の補助元帳でみると、こんな元帳になります。
貸方に計上した金額と同じ金額が、納付したとき借方に計上され、残高がゼロになることを、残高が消えるといいます。
例えば、貸方に計上した金額より少ない金額を納付したときは、残高がゼロにならず、残ってしまいます。このときは残高がちゃんと消えていない、と言ったりします。
残高が消えているかの確認方法
残高が正しく消えてるかは、補助元帳をみて、貸方に計上した金額が、納付で消えているかを確認していきます。
源泉所得税は、給料の支払いのときだけでなく、賞与を支払ったときも源泉所得税を預かります。
また、税理士や司法書士に報酬を支払ったとき、支払先の税理士や司法書士が個人であれば源泉所得税を預かります。
源泉所得税を納付するときは、前月に計上した源泉所得税を補助元帳で確認します。
計上した金額を納付すれば、残高が消えて、正しく納付されたことになります。
源泉所得税を納付するとき、給与明細や報酬の請求書をみて納付することが多いですが、補助元帳で、源泉所得税の残高を確認すると、納付もれを防げます。
【あとがき】
週末はいいお天気で暖かく、お散歩日和でした。
隣駅まで散歩したのですが、空き家と思われる家を数件見かけました。空き家をみかけると、相続で空き家になったのかな?と気になります。