会社を設立すると、様々な支払いがあり、社長(=株主)が自分のお金を出すことが多いです。
社長(=株主)が会社のために出したお金は、戻るお金と戻らないお金があります。
資本金は戻らないお金
会社を設立するとき、資本金をいくらにするか決めます。
資本金は株主から会社へ払い込むお金です。
ただ、会社を設立する前に、会社名義の預金口座を作ることができません。
そのため、資本金として決めた金額を、会社を設立する登記のとき、社長(=株主)の個人の預金口座に、振り込むことになります。
個人の口座に振り込んでいるので、会社のお金という実感がないかもしれません。
資本金は株主が会社に出資した金額で、会社は株主へ返済する義務がありません。
お金を出した株主からすると、戻らないお金になります。
最近は、株式会社ではなく、合同会社という形で会社を設立する方も増えてきました。
合同会社は、出資の払い戻し、退社に伴う持分の払戻しという制度もありますが、払い戻しをするには制限があります。
100万円出したから後で100万円戻してもらう、という訳にはいきません。
借入金は戻るお金
会社を設立した当初は、資本金とした金額だけでは、会社の運営費用がまかなえず、社長(=株主)が会社の運営にかかるお金を出すということが多いです。
資本金とは別に、社長が会社へお金を出したら、それは、会社からみると社長からの借入金になります。
(お金を出した社長からすれば、会社への貸付金になります)
借入金は、お金を出した人へ戻す義務があります。
資本金以外に会社を運営していくお金として社長が200万出したとすれば、社長は会社から借入金の返済として、出したお金を戻してもらうことになります。
帳簿をつける
会社を設立して、個人のお金を会社につぎ込んでいるけど、会社から戻すことができるのか?と不安に思う方もいらっしゃいます。
会社はお金の使いみちを帳簿に記録する必要があります。
会社を設立して事業を開始する準備が大変で、帳簿をつけるのが後回しになっている方も多いです。
後になると、資料を探したり思い出したりするのが大変になります。
社長が会社へ貸し付けているお金はいくらなのか、自分に戻るお金はいくらなのかを把握するためにも、早めに帳簿をつけていくことをおすすめしています。