消費税が還付されたときの勘定科目は何を使う?個人の場合

消費税が還付になったとき、貸方の勘定科目は何を使えばいいのか迷います。
所得税が還付されたときは「事業主借」なので、消費税も同じ?と考えたりしますが、「事業主借」にはなりません。
何の勘定科目を使えばいいのかご紹介します。

目次

勘定科目を決めるために確認すること

消費税の還付金が入金されたときの勘定科目を決めるために、確認することが2つあります。

一つは、消費税の処理方法です。
税込経理で処理しているのか、それとも税抜経理で処理しているのか。

税込経理とは、売上や経費を、消費税を含めて計上する方法、
税抜経理とは、売上や経費を、本体価格と消費税を分けて計上する方法になります。

計上する方法であって、入力方法ではありません。
会計ソフトに入力するときは売上や経費を消費税込で入力してますが、会計ソフトが本体価格と消費税を分けてくれていることもあります。

年の途中の貸借対照表に、「仮払消費税等」「仮受消費税等」という勘定科目があったら、税抜経理をしています。
一方、年の途中の貸借対照表に、「仮払消費税等」「仮受消費税等」という科目がなかったら、税込経理をしています。

確認することの2つめは、前年末の決算のとき、還付金される金額を「未収入金」として計上しているかどうか。
前年末に「未収入金」を計上していたら、還付される前の貸借対照表に「未収入金」が計上されているはずです。

勘定科目は雑収入または未収入金

2つの処理方法によって、勘定科目が決まります。

<税込経理をしていて、前年末に未収入金を計上していないとき>
貸方科目は、「雑収入」
還付加算金があったら、還付加算金も含めて「雑収入」です。

<税込経理をしていて前年に未収入金を計上しているとき>
貸方科目は、「未収入金」
還付加算金がある場合は、前年に計上した未収入金より多い金額が振り込まれているはず。多く振り込まれた金額は、「雑収入」です。

<税抜経理をしている場合>
税抜経理をしていたら、前年末、未収入金を計上しています。
貸方科目は、「未収入金」
還付加算金がある場合は、前年に計上した未収入金より多い金額が振り込まれています。多く振り込まれた金額は、「雑収入」です。

所得税の還付のときは事業主借なのに・・・

所得税が還付されたとき、使用する勘定科目は「事業主借」です。
所得税の還付のときは、「事業主借」なのに、消費税のときは「事業主借」にならない?

考え方は、納付したとき、経費になるか、経費にならないかです。

所得税は、納付するとき、経費になりません。
納付するとき経費にならないので、還付を受けたときは収入になりません。そのため、「事業主借」を使います。

消費税は、税込経理をしているときは、納付するとき「租税公課」という経費にしています。
納付するとき経費にしているので、還付を受けたときは「雑収入」という収入になります。

【あとがき】
ここ1ヶ月、「準認定ファンドレイザー資格試験」という勉強をして、昨日、CBT方式の試験を受験してきました。久々の受験でした。

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