個人事業主の方が、事業の経費をクレジットカードで支払い、分割払いにすることがあります。
そんなときの仕訳はどうするのかご紹介します。
引き落とし口座が事業用の口座の場合
クレジットカードの引き落とし口座が、事業用の口座か、プライベート用の口座かにより、仕訳が変わってきます。
以下は引き落とし口座が事業用の口座の場合の仕訳です。
カードを利用したときの仕訳
カードを利用したときの仕訳は次のようになります。
利用したときの仕訳は、一括払いでも分割払いでも同じです。
2回の分割払いにしたときでも、カードを利用したときの仕訳は1回です。
カード明細では支払総額の金額になります。
例)クレジットカードで、事業で使用するタブレットを購入した
日付 | 借方勘定科目 | 借方金額 | 貸方勘定科目 | 貸方金額 |
---|---|---|---|---|
2022/8/12 | 消耗品費 | 98,800 | 未払金 | 98,800 |
口座から引き落としされたときの仕訳
分割払いにすると、口座からの引き落とし日ごとに仕訳が必要となります。
例)上記の支払いを2回の分割払いにしたので、9月26日と10月26日に口座から引き落としされた。
日付 | 借方勘定科目 | 借方金額 | 貸方勘定科目 | 貸方金額 |
---|---|---|---|---|
2022/9/26 | 未払金 | 49,400 | 普通預金 | 49,400 |
日付 | 借方勘定科目 | 借方金額 | 貸方勘定科目 | 貸方金額 |
---|---|---|---|---|
2022/10/26 | 未払金 | 49,400 | 普通預金 | 49,400 |
金額は、その時に引き落としされた金額になります。
明細が複数あって、一部を分割払いにした場合
ひと月分のクレジットカードの明細はいつくかあって、一部の支払いのみ分割払いにした、ということが多いでしょう。
例)
8月12日にタブレット98,800円をクレジットカードで購入し、2回の分割払いにした。
9月26日、10月26日に引き落とし
8月15日に新幹線代14,920円をクレジットカードで支払い、一括払いにした。
9月26日に引き落とし
クレジットカードを利用したときの仕訳
仕訳は明細ごとになります。
日付 | 借方勘定科目 | 借方金額 | 貸方勘定科目 | 貸方金額 |
---|---|---|---|---|
2022/8/12 | 消耗品費 | 98,800 | 未払金 | 98,800 |
2022/8/15 | 旅費交通費 | 14,920 | 未払金 | 14,920 |
引き落としされたときの仕訳
9月26日の引き落とし金額は、98,800円のうちの49,400円と、14,920円を足した64,320円になります。
日付 | 借方勘定科目 | 借方金額 | 貸方勘定科目 | 貸方金額 |
---|---|---|---|---|
2022/9/26 | 未払金 | 64,320 | 普通預金 | 64,320 |
10月26日の引き落とし金額は、98,800円の残りの49,400円になります。
日付 | 借方勘定科目 | 借方金額 | 貸方勘定科目 | 貸方金額 |
---|---|---|---|---|
2022/10/26 | 未払金 | 49,400 | 普通預金 | 49,400 |
引き落とし口座がプライベート用の口座の場合
クレジットカードの引き落とし口座がプライベート用の口座の場合は、引き落としされたときの仕訳はありません。
カードを利用したときに以下の仕訳を入れます。
例)クレジットカードで、事業で使用するタブレットを購入した
日付 | 借方勘定科目 | 借方金額 | 貸方勘定科目 | 貸方金額 |
---|---|---|---|---|
2022/8/12 | 消耗品費 | 98,800 | 事業主借 | 98,800 |
引き落としされたときの仕訳はなし
まとめ
分割払いにすると、どの金額を使えばいいのか分からなくなってしまった、ということもあります。
クレジットカードの引き落とし口座が事業用の口座のときは、
カードを利用したとき→支払総額の金額
引き落としされたとき→引き落としされた金額
になります。
クレジットカードの引き落とし口座がプライベート用の口座のときは、
カードを利用したとき→支払総額の金額
引き落としされたとき→仕訳はない
になります。